池上彰「14歳からのお金の話」感想―少中高生にわかりやすい経済入門書

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池上彰さんと言えば、元NHK記者のジャーナリスト。現在もテレビなどのメディアで、世の中をわかりやすく解説するその語り口に定評があります。

その池上彰さんが、学生向けにお金にまつわるあれこれを解説したのが、「14歳からのお金の話」。

子どもに借りて読んでみましたが、これが実にわかりやすい内容。タイトルには「14歳から」とありますが、本を読む子ならば小学校高学年ぐらいから楽しめるでしょう。

概要

池上彰「14歳からのお金の話」は、ローティーン向けにお金そのものや、お金にまつわるいろいろな事柄を解説した書籍。

  1. お金とは何か?
  2. 分業で人間は豊かになった
  3. 株式会社で人類は発展した
  4. 景気はよくなったり悪くなったり
  5. 豊かになるためには国が必要だ
  6. みんなが豊かになるためには?

の全6章からなり、お金・経済に関する事柄を各2ページ、イラスト入りの文章で説明してくれます。

感想

では「14歳からのお金の話」の感想。

14歳ぐらいになったつもりで読みましたが、これは大変わかりやすい。まず文体が平易で、スッと頭に入ってきます。

読書好きの子ならば、11・12歳ぐらいからでも読めるでしょう。14歳=中学生ならば言うまでもなく、教科書を読める程度の学力・文章読解力があれば、問題のない読みやすさ。

また取り扱っている内容も、基礎的なことにして気になる内容ばかり。

経済に詳しい人ならば、章のタイトルを見て大体言わんとすることが想像できるかと思いますが、章ごとにもう少し詳しく見てみると、

「お金とは何か?」…お金の成り立ちや役割、金融機関や利子の話

「分業で人間は豊かになった」…モノの需要と供給や輸出入、円安・円高など

「株式会社で人類は発展した」…株式会社の成り立ちや構成、貯蓄と投資、会社の責任など

「景気はよくなったり悪くなったり」…景気の良し悪し、インフレとデフレ、リストラやバブルの話など

「豊かになるためには国が必要だ」…税金や年金・保険など国の仕組みと現況

「みんなが豊かになるためには?」…資本主義・社会主義・グローバル化・格差社会などについて

といった内容。どうやって「お金」ができたかに始まり、現代の経済を形作る仕組みやメリット・デメリットをわかりやすく説明。

またテレビのニュースなどを見ていて気になるキーワード、例えば「円高・円安」といった言葉を取り上げるなど、少中高生が親しみやすい内容になっています。

また言葉は知ってるけど実態はわからないのが「株式会社」。株式会社の仕組みや株式・株主といった用語の解説に始まり、「果たして会社は誰のものか?」といった問を投げかけたり。

義務教育において、このようなお金・経済の内容を学ぶ機会は少ないでしょう。

しかし「14歳からのお金の話」は、これからより高度な学習をしたり、または社会に触れていく子どもたちに向けて、重要な知識を、わかりやすく伝えてくれる本だと感じました。

ぶっちゃけ、私自身が14歳の時にこの本を読みたかったですね!

一つ一つの項目も文字数が多すぎず、適度な文章量。イラストもあり親しみやすい作りの「14歳からのお金の話」。テレビで見る池上彰さんのわかりやすさそのものが詰まった本です。オススメ。

14歳からのお金の話著者:池上彰出版社:マガジンハウス

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