【感想】「ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門 まんが版こんにちはPython」

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あの「ゲームセンターあらし」が帰ってきた!プログラミング言語「Python(パイソン)」とともに!

作者・すがやみつる先生による描き下ろしの「ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門 まんが版こんにちはPython」。かつて少年誌コロコロコミックで一世を風靡した漫画「ゲームセンターあらし」の主人公たちがプログラミングを学ぶという、プログラミング初心者向けの書籍です。発行は日経BP社より。

概要

「ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門 まんが版こんにちはPython」は、「ゲームセンターあらし」の登場人物がプログラミング言語「Python」でプログラムを学び、最終的に簡単なゲームを作るまで、が全編マンガ形式で描かれます。

登場人物は主人公である石野あらしの他、天才小学生・大文字さとる、あらしのゲーム仲間・月影一平太など。さとるが先生役となり、あらしと一平太がPythonを学習する生徒役、という役割になっています。

各章の構成は下記の通り。

第1部 プログラムを書いて動かそう!

  • 第1章 プログラムって何だ?
  • 第2章 Pythonのインストール
  • 第3章 プログラムを書いてみよう!
  • 第4章 IDLEでプログラミング
  • 第5章 変数を使おう!

第2部 ゲームを作りながらプログラムを学ぼう!

  • 第6章 フィズバズゲームを作ってみよう!
  • 第7章 じゃんけんゲームを作ってみよう!
  • 第8章 マウスを使ったスカッシュゲームを作ってみよう!

なお作者のすがやみつる先生は1979年よりプログラミングに親しみ、数多くのプログラム言語を駆使されるそうです(本書著者紹介より)。

感想

序盤でキーボードの入力や16進数などに触れていることから、本書のターゲットは「パソコンになじみの無い超・初心者」だと思われます。という前提から読んでいくと、とても丁寧で親切なつくりの本。プログラミングに興味を持つ小学校高学年から中・高校生はもちろん、大人でも読みやすいのでは。

こういう「マンガで学ぶ」タイプの書籍の中には、一部マンガ・メインはテキストで、みたいな形式のものがありますが、「まんが版こんにちはPython」は全編マンガ。ソースコードもマンガの中の一部として描かれるので、サクサク読めます。

本書は最終的に簡単なゲームを作ることを目的としていますが、その前段階としてプログラミングの基礎的な要素である「変数」「ループ」「条件分岐」などを丁寧に解説。ここを読むだけでも、プログラミングの基本的なエッセンスを充分に体験できるでしょう。

なお「オブジェクト思考」「データベース」やインターネットとの連携などには、あえて触れていないつくり。なのでこの一冊だけではPythonおよびプログラム言語の全貌に触れることはできません。ですがマンガという媒体のメリットと、伝えられる情報量を天秤にかけた結果としては、「プログラミングの楽しさを伝える」ことに特化した良いバランスを持っていると感じます。

また読むだけでもよいのですが、本書ではWindows+IDLE(プログラムを実行できる開発環境)でPythonを記述+プログラムの実行を行う形式。Windowsパソコンがあれば、あらし達のやっていることをなぞるだけでPython体験が可能です。(※本書では特に触れていませんが、PythonはもちろんMacでも実行可能です。)

第2部からはゲームづくりに入り、座標の計算があったりして前半よりは若干、むずかしくなっているかも。ですが基本は書籍に記載の通りに記述→実行するだけであらし達と同じことができるので、プログラミングによるゲーム作成の雰囲気を体験するには、必要十分でしょう。

惜しむらくは!あらしの必殺技が描かれなかったことでしょうか(笑)。出っ歯やムーンサルトでキーボードを打つとか、ね。「ゲームセンターあらし」ならではの要素があれば、よりおもしろかったのでは。

まとめ

以上、すがやみつるさんによる「ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門 まんが版こんにちはPython」の感想でした。プログラム初心者が一番最初に手に取るかもしれない本としては、かなり良い出来なのでは。プログラミングを始めたいけどどの本を読んだらいいかわからないという方や、身近な方へのプレゼントにオススメです。

ゲームセンターあらしと学ぶ プログラミング入門 まんが版こんにちはPython著者:すがや みつる出版社:日経BP

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